2022年5月20日とうとうとお粗末が これでもかと 降り注いでくる。 気のきかない温度設定のシャワー。 跳ね返っては、激安のつぶ飛び散る。 実に、荒い。 現実は混沌とコントより珍。 愛嬌の微塵もない。 嘆きは、こだまする。 たくらみの闇は深い。 ばかたれ。 ヘラヘラと進むべく 愛とユーモア...
2022年5月19日メッセージフライパンは 振れなくてもいいんだぜ。 家庭の火力だ。 ましてや、上下に動かしては 火元との距離ができて 熱が下がるんだ。押して引け。 焦らずに、放っておけ。 もう一回だけ言う。 フライパンは 振れなくてもいいんだぜ。
2022年5月19日オーロラ夜のカラクリが ガタリと落ちて しゅうしゅうと煙りを吐き出す。 つられて、桟橋の上では 町中でいちばん美しい娘と そんなこともない娘の タップダンスショーが始まる。 どちらかの汗が一滴 月あかりの川面で跳ね上がる。 そのたびに遥か遠くの空で グラデーションのない...
2021年6月10日drive男は悩んでいた。悩んではいたが、クルマを走らせていた。つまりは、悩みを抱えながら、運転をしていた。軽自動車を。 目前の頼りないワイパーが、フロントガラスに叩きつける雨水をかきわけ、カーラジオからは、はしたないポップスのイントロが流れだす。 ...
2021年5月5日遊ぼう十五~十六回、 夏が来て欲しい。 つかの間のエピソードでも、いい。 キャンプから帰ってきた後の 昼間のベットみたいに。 遊ぼう。 終電、きっと間にあわない。 連絡、誰ともとりたくない。 辛いの食べたい。 三拍子で交差点を渡りきれ。 倒れる前に足を出せ。突きだせ。 ...
2021年5月1日チャイニーズレストランにて私は、怒らない。それは今もだ。野暮ったいお前が目の前にいる今もだ。朝からずっと、氷みたいな雨が降っているし、昨晩はコンビニで、強盗と間違えられた。部屋中を探しても、靴下の片方だけが見つからない。それでも私は気持ちを乱さない。台所では、洗い忘れていた皿が3枚ともすべてブロッコ...
2021年5月1日午後の憂鬱さざなみのカーテン 陽射しがつくるライン シュガーパインと天ぷら ババアの小言にチューインガム 時代錯誤のウスターソース 夜よりもより遠い寄り道 あばきたいよ退屈な君の正義 シナモンスティックがあまっている 子機の調子わるいけどべつにいい 箱を買ってから使い道に迷う...
2021年3月26日消え入るように鐘の音が鳴り響く。 丘の上まで走って逃げた。 息ができないくらい 苦しくなった。 哀しい唄を、笑い飛ばした。 信じているものと、 信じられないもの、 天秤にかけて、ひるまのビール。 想像を超えて、ぬるいけれども。 あの日の天気雨を 想い出して目を細める。 ずぶ濡れになった。...