2026.0603 水
言葉なんて、なかった。 もともとは、なかった。 いつくらいのことだか 忘れてしまったけれど、 言葉がなくても なにも困らなかった時代がある。 以心伝心。 テレパシーみたいな感覚だろうか。 そのメカニズムはわからなくとも、 なんかできていたんだと思う。 AIが登場しては、 パソコンが登場しては、 なにかと、 旧来の大切な概念や 人間の持つ能力みたいなのが 薄くなるような 嘆きや懸念を耳にする。 言葉や道具がなくても 大丈夫だった時から考えると もうとっくに薄くなっている。 言葉が生まれたとき 文字が登場したとき その爆発的な便利さと裏腹に 人間が退化してしまう感覚を 持ったんじゃないかなあ。 それはもう 今の比じゃないだろう。 ワシの若いころはよ 文字なんかなかったんだ。 今の若いやつは なんでも文字にしやがる。 目を見ても いまいち伝わらないんじゃ。 なんて想像をする。 旧来をやってきた 自分を守るために 新しいものを嘆く人は どの時代にでもいる。 あらためて、考えると 言葉は、便利だ。 気持ちを伝える手段として 今はもう欠かせないものだ。 でも










